剪断力を用いた2.5次元触覚ディスプレイ
タッチパネルインタフェースが世にあふれるようになって久しく,iPadのように個人がタッチパネルを情報機器端末とのインタフェースとして利用する機会がますます増えるようになりました.そのようなタッチパネルですが,現在のタッチパネルの多くには触覚によるフィードバックが存在しません. いくつかの研究では触覚フィードバックを与えるタッチパネルも研究されています.しかし,「押す」「ガイド」,「なでる」情報提示がタッチパネルには不可欠でしょう.これまでのデバイスではそのような情報提示を不足なく実装することが困難でした. そこで我々はタッチパネルに要求されるこれらの要求に答えうる触覚フィードバックの方式として,剪断力を利用した触覚提示手法を提案し,汎用デバイスSPIDAR-mouseを利用した手法によりプロトタイプを設計し,前述の要求を部分的に満たし,なおかつ提示力と凹凸感に線形性があることを明らかにしました.つまり,剪断力を利用することにより,タッチパネル上でさまざまな凹凸感を提示することができるようになりました.